施策提言検討委員会報告
 

施策提言書
提出日:平成17年3月15日
提出先:島根県商工会連合会 会長 森ア≒ 様
提出元:島根県商工会青年部連合会 会長 福井竜夫

≪はじめに≫

1.背景及び目的

 今後、市町村合併や商工会の広域連携・合併が加速あるいは現実化してくるという状況を踏まえ、これからの地域経済と商工会、あるいは商工会青年部のあり方や目指すべく方向等々についての検討を行うため、平成16年度、島根県商工会青年部連合会に「施策提言検討委員会」を設けた。

ここでは、近い将来、商工会ひいては地域商工業を担って立つ現在の若手経営者・後継者が、商工会設立の背景からこれまでの経過、さらには商工会が地域商工業者から必要とされ、今後も生き残っていくためにはどうあるべきかについて、講師を招いての勉強会、さらには青年部員と同じく今後の商工会を担って立つ若手経営指導員らとの意見交換会等により協議、検討を重ねた他、島根県商工会連合会の「商工会合併検討委員会ワーキング委員会」及び「商工会合併検討委員会」に委員を選出し、情報提供等を行った。

2.委員構成

ブロック 名前 町村名 委員会役職 県青連役職等 所属小委員会等
雲東 安部直人 八束町   県青連副会長 青年部・委員長
岩成裕治 八雲村   県青連理事 青年部・副委員長
雲南 諏訪好映 横田町 副委員長 県青連副会長 県、町村・委員長
雲北 三原 昇 湖陵町 委員長 県青連副会長 職員・委員長
多々納要 斐川町   県青連理事 職員・副委員長
石東 飯塚 智 邑智町   県青連副会長 商工会・委員長
曽我好春 仁摩町   県青連理事 商工会・副委員長
石西 松本清志 津和野町   副部長 商工会・委員
隠岐 柳原忠正 五箇村   県青連副会長 青年部・委員
  福井竜夫 瑞穂町 オブザーバー 県青連会長 県、町村・副委員長


3.会議及び研修会(月一回程度開催)

講師を招いての講演会、勉強会
若手経営指導員とのディスカッション
県連役員等への提言書の提出と意見交換

4.会議及び研修会等の経過

H16.5.14
・「商工会の広域連携・合併と組織の現状における課題と対策」会議区分[1]
   講師:全国商工会連合会 指導部 
       事業環境課長 塩野 富佐男 氏

 ・「島根県における広域連携・合併の状況について」会議区分[1]
   講師:島根県商工会連合会
       専務理事 岡田 昌平 氏

 H16.6.28
・「これからの商工会のあり方と商工施策のポイントについて」会議区分[1]
  講師:島根県商工労働部 経営支援課
       課長 高橋 与志男 氏

・委員会(これまでの研修会を踏まえての問題点の抽出)

H16.7.  
問題点整理、区分分け作業
小委員会(区分別)
・委員会(小委員会における作業のすり合わせ)

H16.8.28
・県大会において参加者によるアンケート調査を実施。

H16.9.16
・若手経営指導員とのディスカッション会議区分[2]
 (出席の経営指導員については下表のとおり)
No. 商工会名 ブロック 経営指導員名
1 八雲村 雲東 伊谷圭司
2 広瀬町 雲東 住田洋之
3 赤来町 雲南 麻布公昭
4 石見町 石東 島田長弘
5 川本町 石東 前島広奉
6 県連 県連 福田朋之
7 県連 県連 米田 豊

H16.10.14
・委員会(若手経営指導員とのディスカッション結果を踏まえ再整理)

H16.12.14
・「これからの商工会及び商工会青年部のあり方について」会議区分[1]
   講師:(株)シーズ総合政策研究所
       所長 藤原  洋 氏

・提言書(案)に基づきディスカッションを行い、最終決定。

H17. 3.15
・県連役員への提言書の提出と意見交換会議区分

H17. 3.31
・全青連会長への提言書の提出と意見交換会議区分


≪商工会に対する提言≫

1.組織

[1] 地域性や専門性等の特色を考慮しながら特色ある商工会を創っていく。

・地域の特色を活かしていかなければならない。
・地場地域に密着した会でなければならない。
・商工業者の為だけの組織ではなく、地域にとって必要な組織にならなければならない。

[2] 親会の活動を活性化させるため、親会理事の青年部員枠を増やす等して、次代を担う若手経営者・後継者等が商工会活動に積極的に参画でき、意見出来る組織作りを行なっていくとともに、この組織は我々商工業者自身のためのものであるので、現行の事務局主導の組織運営から役員主導のものに変えていかなければならない。

・理事に青年部員を3名以上
・役員の定年制
・商工会壮年部の設立、または「明日の商工会を考える会」(民主党が一例)を設立し親会にプレッシャーをかける
・親会との連携
・もっと青年部員の意見を吸い上げる。(理事会、親会等へ)
・親会が青年部に商工会の運営委託を!!
・地域の現状・問題点等を親会・青年部・女性部で話し合う機会を積極的に持ち、ディスカッションを通じて次代を育てるということも大切
・商工会職員と商工会役員との関係強化

[3] 商工会の合併を睨み、商工会・青年部・女性部ともに組織の自立を目指すとともに、会員・部員の拡充を行い組織強化を図る。

・商工会(親会)と青年部・女性部のあり方
 ・会員、部員の拡充
 ・組織自体の自立(商工会・青年部・女性部)

2.役割

[1] 地域商工業者に開かれた商工会を目指し、商工業者に有益な情報等についてはスムーズかつ確実に情報を発進・提供する仕組みを構築するとともに、理事会の議事録等も積極的に情報公開し、会員みんなで情報を共有出来る組織作りを行なう。

・会の重要案件を一部で話し合って決めている
・商工会の広報部門を青年部・女性部にまかせる
・商工会事業を社会一般にもっとPRする。
・情報伝達体制の確立

[2] 地域商工業者の意見や要求を集約し、行政の各種施策に反映させるべく、各町村や県といった行政関係諸機関との連絡調整等を行い、良き橋渡し役となる。

・地域と商工会と行政というように、商工会は町づくりに力を発揮すべき行政のシンクタンクとなり、地域にも行政にも必要とされる組織であるべき。
・県と商工会の関係を密にする方法を考えてパイプを太くするべき。
・行政との力関係のバランスを考えるべき。
・会員、役職員誰もが商工会は地域で唯一の経済団体であるという自覚を持つべき。

3.財源・サービス

[1] 自主財源確保のための収益事業について、現在は共済事業に偏っているので、共済依存のものから商工会組織(全国連・県連・商工会)独自の融資制度や、より高度な経営指導にかかる手数料を会費の他に会員から徴収する等、収益事業のあり方自体も見直さなければならない。

・サービス・会費の一元化
・組織の自立と自主財源の確保は切っても切り離せないので、そういった観点からもこれからの商工会の事業の方向性を見定める事が大切である。(存在意義も含める)
・商工会事業の現状は予算消化のための事業が目立つので、もっと会員のためになる事業を考えてもらいたい。
・町村合併に伴い新生市町等からの事業委託も増えるものと思われるので、指定管理者制度の活用等、自主財源確保のための手段を検討する。


≪青年部に対する提言≫

1.魅力ある青年部作り

[1] 青年部として地域に密着した活動を行なっているという特性を活かし、商売に直結した町興しの為の勉強会を開催する等して、これまで継続的に実施してきている事業(イベント等も含む。)の見直しを行い、時代に合った新事業の展開を検討する。
そして、見直し後の魅力ある青年部事業(地域振興事業を含む。)を展開する中で新入部員の加入促進を行い、組織の拡充・強化を図らなければならない。


・商売、町おこしの勉強会
・今までの事業の簡略化と地域特性を活かした新事業の展開
・現在の我々の置かれた立場から青年部自体のあり方を見つめ直す必要がある。(内から見た青年部)
・単会、独自の活動資金、調達のあり方(補助金の獲得と有効利用)
・組織の拡充、強化を図り、帰属意識を高揚させる。(青年部)
・会員拡大への魅力ある事業展開(魅力ある青年部)
・商工会を知ってもらうための一つの窓口という重要な役割を負っている組織
・青年部内における後継者育成もしっかり行う。
・ビジネスモデルの成功事例を示してもらいたい。
・青年部は、商工会と地域住民をイベントにより繋ぎ合わせている。(文化的役割も大きい。)

2.全青連、県青連、ブロック、単商の連携

[1] 単商では部員相互間で、全青連・県青連・ブロックでは各単位における青年部とその部員相互間でそれぞれの交流を活性化させ、各種の情報を交換し合う中でその情報を共有化し、事業の共催等に繋げ、広域連携体制を強化していかなければならない。

併せて、業種別や業種間の交流、情報交換も活性化させていかなければならない。

・各ブロックの交流推進(事業の共催など)
・広域連携の強化(より強固な体制を作るため)
・会員の拡大(他町村に入会資格者の知り合いがいた場合に紹介など相互情報交換)
・青少年スポーツ大会の主催、物産展、各商工会会員の会社、商品などの紹介を行う。
・活動資金、獲得に向けた各単商の取り組みのノウハウの公開(事例報告)
・単商、ブロックとの連携強化(事業、資金、情報、交流)
・青年部同士(業種別、専門職)の情報交換の推進(全青連、県青連)業種別部会の設立
・単位商工会青年部の自立を促し、他の商工会青年部と競争し合える環境を作る。(底辺の底上げにより、全体の底上げを図る。)


≪県・町村等の行政に対する提言≫

[1] 地域特性を大切にし、現存の地域資源を活かした町づくりを行なうとともに、地場産業の支援及び雇用の創出を最優先に行なう。

・進出企業や大手企業への支援に片寄りすぎだと思う。
・合併等で末端の業者等が犠牲とならぬように配慮してほしい。
・観光資源や自然を生かすような地域づくりを・・・
・地域の小規模事業者等の弱者切捨ての政策の見直しを・・・
・行政における既存事業について、外部委託出来るものはどんどんアウトソーシングし、民間雇用の創出になるように。

[2] 県における商工施策関係窓口を商工会に一本化をする。

・産業振興財団等様々な関係機関が様々なメニューを持っているが、使う側からすると非常に使いにくく、訳が分からなくなる。もっと使う側の立場に立って考えてもらいたい。
・商工行政の窓口が多く?T情報が分散?Uするので、情報の一極集中をお願いしたい。


≪職員に対する提言≫

1.意識改革

[1] 職員の自己啓発を促すために、職員給与に能力給を導入し、仕事量に応じて所得も変動するように改める。

・経営指導員はもっと自己啓発をすべき
・県連の指導体制の強化
・職員給与の能力給の導入
・経営指導員にはもっと経営改善指導に力を向けさせるべき
・職員に組織への帰属意識を持たせる。
・年を取れば取るほど、官僚みたいになって肩書で仕事をするようになるので、もっと汗を流すべき。
・軽微な経営指導については事務局長等の経営指導員以外の職員も対応出来るようにすべき。

2.スペシャリストの養成

[1] 職員に中小企業診断士等の国家資格を取得させ、各指導案件についてのスペシャリストを養成する。そして、商工会の事業としてコンサルティング事業を行い、一般の専門家と同等のサービスを提供する一方、手数料は一般専門家のものより低く抑えるが現行よりは高くし財源確保にも繋げていく。

・各業種の専門的経営指導員の育成
・商工会職員のネットワーク強化(専門分野化)
・会員に頼られる(指導できる)商工会
・指導員の数と資質向上対策の充実
・中小企業診断士等の資格の有効活用
・税理士、行政書士、建設業経理事務士等の資格取得の奨励


平成16年度
県青連「施策提言検討委員会」事業
県連執行部との意見交換会議事録

とき:平成17年3月15日(火)13:30〜15:00
ところ:島根県商工会連合会「会議室」
出席者:【県連合会】森ア会長、石川・石飛・奥田副会長、岡田専務
    【県青連】福井会長、三原・飯塚・諏訪副会長

【福井県青連会長による開会挨拶】

商工会を取り巻く状況は補助金の大幅なカット等大変厳しい状況である。
そこで次代を担う若手経営者、後継者により構成する青年部として、現下のこの状況をいかに打破していくのかについて検討していくため、平成16年度県青連に「施策提言検討委員会」を設けた。ここでは、各ブロック等においてアンケートを実施したり、講師を招いての研修会や同世代の経営指導員らとの意見交換会等を行ったほか、委員会も数回に渡り開催してきた。
この度、提言書としてまとまり、本日、県連執行部の皆様にお渡し出来ることとなりました。
青年部はまだまだ発展途上であり完成形ではありませんが、次代を担う会として今後ともご指導をお願いしたい旨、挨拶。

【三原委員長による概要説明】

施策提言書に基づき、「施策提言検討委員会」をなぜ立ち上げたのか、その背景や目的、委員会事業の報告(会議や研修会の報告)を行った。

【各小委員会委員長による各提言説明】

・商工会に対する提言・・・飯塚副会長
・青年部に対する提言・・・三原副会長
・行政に対する提言・・・諏訪副会長
・職員に対する提言・・・三原副会長

【施策提言書に基づく意見交換】

県連執行部からのもの

・商工会の青年部担当者によっても各部の活動の良し悪しが分かれてくると思われるので、青年部の方からも親会の方へどんどん意見してもらいたい。
・先に行なった会員アンケート等のデータを有効活用し、県内の商工会が一定方向を向いて事業推進していかなければならない。その中で商工会の活動を会員や地域住民に認めてもらわねばならない。
・青年部及び女性部の役割として、市町村合併などの問題もあるが、各地域の文化を守っていってもらいたい。
・青年部から親会、下から上へどんどん押し上げてもらいたい。それが組織全体のレベルアップにつながっていくものと考える。
・青年部がもっと親会を使うように仕掛けていくべき。
・商工会事業について、平成17年度は平成16年度の倍増になるので、青年部として、事業者として各事業を有効活用し、家業の繁栄につなげてもらいたい。
・職員もどんどん活動に巻き込んでもらいたい。
・思うことは遠慮なく言ってもらいたい。
・貯蓄共済について、平成17年度は県内で5万口を割る見込みである。そこで女性部同様に青年部においても青年部員を対象に推進を行ってもらいたい。
・宍道町は青年部OBが本会の役員になっているし、登用している。
・親会の理事枠については、県連は商工会合併の問題があるが、単商については積極的に拡大させていってもいいと考える。
・親会役員の若返りについては、青年部サイドから積極的にアプローチしてどんどん進めていってもらいたい。
・単商青年部の総会に呼んでもらったことのない単商会長さんも沢山おられる。もっと交流をはかり意見交換を行うべきなので、機会のあるたびに声を掛けてもらいたい。
・イベントは青年部頼りというのが実情(お金は親会。労力は青年部。) 頼りにしている。
・女性も青年部に入るよう勧誘をお願いしたい。
・商工会への要望・意見はもとより行政へのものについても会長や局長にどんどん伝えてもらいたい。
・家業の繁栄のため、商工会をどんどん使ってもらいたい。
・青年部は、行政の言う事を聞く団体から聞いてもらえる団体にならないといけない。(これは商工会自体にも言えること。)
・中小企業診断士コースへの職員の派遣やWeb研修により職員の資質向上を図っていく。しかしながら、現場で経験を積むことが一番勉強になると思うので、職員をどんどん引っ張り出してもらいたい。

県青連施策提言検討委員会からのもの

・親会役員について、次を育てるという世代交代がうまくいっていない。もっとスムーズにいくような仕組みの構築をお願いしたい。
・青年部卒業後、本会役員になるまでの期間的空白が長すぎる感がある。もっと早く役員になれれば青年部での経験等がもっと生きてくると考える。
・人(会員や部員)が減っていっては組織の活性化につながらない。もっと会員や部員の拡充を積極的に行っていくべき。
・商工会事業の運営について、あまりにも事務局主導すぎる。もっと役員や会員が主導権を握ってもいいのではないか。
・現在、県内で10数名の中小企業診断士がおられるとのことだが、うまく機能している部分が見えない。もっと有効に機能するような人員配置をするべき。

トップページへ戻る